はじめに
近年、日本では少子高齢化による労働力不足を背景に、外国人労働者の受け入れが急速に拡大しています。製造業、建設業、農業、介護、外食業など、多くの業界で外国人材の活躍が広がっています。
しかし、外国人労働者を雇用する際には、次のような課題もあります。
言語の違いによるコミュニケーション問題
日本の労働法や雇用慣行への理解不足
相談体制の不足
労働トラブルや早期離職
こうした課題を解決するため、厚生労働省では「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」という制度を設けています。
この記事では、
外国人労働者就労環境整備助成コースとは何か
助成金の金額
受給条件
対象となる取り組み
申請の流れ
などを企業の人事担当者や経営者にもわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 人材確保等支援助成金「外国人労働者就労環境整備助成コース」とは
- 助成金の支給額
- 助成対象となる主な取り組み
- 助成金の主な受給条件
- 対象となる企業
- 助成金申請の流れ
- この助成金を活用するメリット
- 育成就労制度はいつから始まる?
外国人雇用で助成金はもらえる?
人材確保等支援助成金の外国人労働者就労環境整備助成コースとは、外国人労働者が働きやすい職場環境を整備した企業に対して国が助成金を支給する制度です。
外国人労働者は、言語や文化の違いから労働条件や雇用に関するトラブルが生じやすい傾向があります。
そのため、この助成金は外国人特有の事情に配慮した職場環境整備を行う企業を支援する目的で設けられています。
助成金の支給額
外国人労働者就労環境整備助成コースでは、導入した環境整備制度ごとに助成金が支給されます。
助成額
1制度導入につき20万円
最大80万円
つまり、最大4つの制度を導入すると、合計80万円の助成金を受け取ることが可能です
助成対象となる主な取り組み
この助成金では、外国人労働者の職場環境を改善するための取り組みが対象になります。
必須措置
次の2つは必ず実施する必要があります。
雇用労務責任者の選任
外国人労働者の雇用管理を担当する責任者を企業内で決めます。
役割
労働条件の管理
トラブル対応
相談窓口
就業規則などの多言語化
外国人労働者が理解できるように、
就業規則
労働条件
社内ルール
などを多言語化する必要があります。
また、やさしい日本語での対応も対象になる場合があります。
選択措置(いずれか)
次の取り組みの中から1つ以上を導入します。
苦情・相談体制の整備
外国人労働者が安心して相談できる体制を整えます。
例
社内相談窓口
外部相談機関の紹介
一時帰国休暇制度
外国人労働者が母国へ帰国するための休暇制度を整備します。
社内マニュアルの多言語化
業務マニュアルや安全指示などを外国語で作成します。
助成金の主な受給条件
助成金を受けるためには、いくつかの条件があります。
外国人労働者を雇用していること
対象となるのは、すでに外国人労働者を雇用している企業です。
これから雇用する予定のみの場合は対象外となることがあります。
就労環境整備計画を作成する
企業は事前に就労環境整備計画を作成し、労働局の認定を受ける必要があります。
離職率の基準を満たす
計画期間終了後、一定期間の外国人労働者の離職率が15%以下である必要があります。
対象となる企業
この助成金は、外国人労働者を雇用する多くの企業が対象になります。
主な対象業種
製造業
建設業
宿泊業
飲食業
農業
物流
サービス業
医療・福祉
など幅広い業種が対象です。
助成金申請の流れ
助成金の申請は、一般的に次のような流れになります。
1 就労環境整備計画の作成
外国人労働者の職場環境を改善する計画を作成します。
2 労働局へ計画申請
計画を提出し、認定を受けます。
3 環境整備の実施
計画に基づき、
就業規則の翻訳
相談体制の整備
マニュアル作成
などを行います。
4 助成金申請
環境整備の実施後、必要書類を提出して助成金を申請します。
この助成金を活用するメリット
外国人労働者就労環境整備助成コースを活用することで、企業には次のメリットがあります。
採用コストの軽減
翻訳や研修などの費用を助成金で補うことができます。
外国人労働者の定着率向上
職場環境を整備することで、外国人労働者が長く働きやすくなります。
労働トラブルの防止
多言語対応や相談体制の整備により、労働トラブルのリスクを減らすことができます。
まとめ
人材確保等支援助成金「外国人労働者就労環境整備助成コース」は、外国人労働者の職場環境改善を支援する重要な助成金制度です。
ポイントを整理すると次の通りです。
外国人労働者の就労環境整備を行う企業に助成
1制度につき20万円
最大80万円の助成金
就業規則の多言語化や相談体制の整備が対象
外国人労働者の定着率向上が目的
外国人材の活用は、今後の日本企業にとって重要な人材戦略の一つです。この助成金を活用することで、外国人が働きやすい環境を整えながら、企業の人材確保にもつなげることができます。
制度内容は年度ごとに変更されることもあるため、最新情報を確認しながら活用することが大切です。
外国人雇用についてご質問のある方は、アジェッサ協同組合にお気軽にご相談ください。
